【推奨処理】2025年末までにreCAPTCHAキーをGoogle Cloudプロジェクトに移行してください
という下記画像のメールが届いた方の対処方法を解説します。
■案内メール

初めに
ご自身でブログを開設されて、下記のように無料のreCAPTCHA Classicを利用している方にメールが届いております。
利用中のreCAPTCHA Classicから「reCAPTCHA Enterprise」へ2025年末までに移行しないといけないというものです。
ただし、移行作業はご自身で行わなくても、期間がくれば自動で実施されるため、手動での対応は不要です。
■reCAPTCHA Classic

料金体系について
※2025年2月時点での調査内容になります。日々、利用料金はかわるので、詳細はreCAPTCHAの料金を参照ください。
2024年4月から移行前・移行後に関わらず、1ヶ月あたり10000(1万)リクエストまでが無料枠で利用できます。
以前(2024年4月以前)は、1ヶ月あたり1000000(100万)リクエストまでが無料枠となっていました。
ご自身の利用状況については「Google reCAPTCHA」でリクエスト数をご確認ください。
無料枠を超えた場合
Google Cloud プロジェクト(以下、プロジェクト)の課金登録の状態(有効または無効)に応じて、システムの動作が異なります。
※プロジェクトの「課金」サイトで登録有無を確認可能
以下で詳しく解説しますが、reCAPTCHAの移行を行うと、一見、システムが自動的に「reCAPTCHA Enterprise」という1つの項目に分類(加入)させたかのように見えるかもしれません。
しかし、実際にプロジェクトは、課金登録の有無とリクエスト数に基づいて、システムが自動的に以下の3種類の項目のいずれかへ振り分けられます。
・reCAPTCHA Essentials
・reCAPTCHA Standard
・reCAPTCHA Enterprise
なお、これらの項目はユーザーが任意に選択できるものではなく、あくまで自動的に決定される仕組みとなっています。
■ご自身が所属する分類の見分け方
ーーープロジェクトの課金登録が有効な方ーーー
基本「reCAPTCHA Standard」に分類されており、100000(10万)リクエストを超えると「reCAPTCHA Enterprise」に分類されます。
ーーープロジェクトの課金登録が無効な方ーーー
「reCAPTCHA Essentials」に分類されます。
1ヶ月あたり10000(1万)リクエストを超えるとエラーを返します。※次月になるとリセットされます。
reCAPTCHA移行手順
期限が過ぎると移行は自動で行われますが、ご自身で移行を実施することで、reCAPTCHAの管理とGoogle Cloud プロジェクトのプロジェクト名を、既存の名称に紐付けるか、任意に指定することが可能になります。
※プロジェクトの課金登録の有無によりますが、もしreCAPTCHAが引き続き利用でき、プロジェクト名がランダムなもので問題ない場合、ここで解説している移行手順は不要です。
Step1:Google Cloud プロジェクト にログイン
1.reCAPTCHAを登録したアカウントを使って、Google Cloud Console にログインする
※reCAPTCHAを利用する際に登録したアカウントです。
※reCAPTCHAを登録したアカウントでChromeブラウザを利用すると便利です。

Step2:新規プロジェクト名の作成
reCAPTCHAの移行では、プロジェクト名にreCAPTCHAを紐づける必要があります。
大半の方がプロジェクト名を作成したことが無いと思いますので、プロジェクト名を新規作成してください。
※既存のプロジェクト名に紐づけたい場合は新規作成は不要です。
1.「プロジェクトの選択」をクリックする
※通常、赤枠には、プロジェクト名が表示されます。初めてプロジェクトを作成する場合は「プロジェクトの選択」と表示されています。

2.「新しいプロジェクト」をクリックする

3.プロジェクト名を入力して「作成」をクリックする

Step3:ユーザアカウントにIAMロールを付与
ユーザーアカウントには、reCAPTCHA APIが有効な以下3つのIAMロールの付与が必要になります。
・オーナー (roles/owner)
・編集者 (roles/editor)
・reCAPTCHA Enterprise 管理者 (roles/recaptchaenterprise.admin)
※引用:reCAPTCHA に移行する
1.メニュー(ハンバーガーメニュー)をクリックする

2.「IAMと管理」->「IAM」をクリックする

3.「編集アイコン(鉛筆マーク)」をクリックする
※プロジェクト名、プリンシパル(E-mail)が間違いないか確認する。

4.【+IAMの条件を追加】選択して以下の3つのロール登録して「保存」をクリックする
※「オーナー(roles/owner)」「編集者(roles/editor)」「reCAPTCHA Enterprise 管理者(roles/recaptchaenterprise.admin)」を登録する。

Step4:reCAPTCHA Enterprise APIの有効化
1.Google Cloud Consoleにログイン中のブラウザでreCAPTCHA Enterprise APIサイトへアクセスする
2.「有効にする」をクリックする
※画面上の「管理」という箇所が、有効になっていない場合は「有効にする」となっております。

Step5:reCAPTCHAのClassicキーをアップグレード
最後に、Classicキーをアップグレードすることで、メール通知のあった「reCAPTCHAキーをGoogle Cloudプロジェクトに移行」が完了します。
1.メニュー(ハンバーガーメニュー)をクリックする

2.「セキュリティ」->「reCAPTCHA」をクリックする

3.reCAPTCHAのトップ画面にアクセスする

4.reCAPTCHAを下スクロールして「キーをアップグレード」をクリックする

5.アップグレードが完了するとreCAPTCHAの「キーの詳細」画面に遷移する※作業完了
「!」と表示されていますが問題ありません。

Step6:reCAPTCHAキーをGoogle Cloudプロジェクト移行の確認
問題なく移行が完了したことを確認します。
1.Google Cloud Consoleにログイン中のブラウザで「Google reCAPTCHA」へアクセスする
※赤枠のアイコンが表示されおり、クリックすると「このキーはGoogle Cloud プロジェクトに関連付けられています。~」と表示されていたら移行は完了しています。

補足:鍵確認方法&アラート解消方法
Google reCAPTCHA キー移行後の「秘密鍵」と「サイト鍵」の確認方法はこちらを参照ください。
Google reCAPTCHA キー移行後のアラート解消方法はこちらを参照ください。
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