Red Hat Enterprise Linux(RHEL)を個人学習や検証環境で使いたい場合、
以下の2つのサイトにたどり着くことが多いです。
「どちらでアカウントを作ればいいの?」「違いは?」という疑問がよく出るので整理しました。
1. 2つのサイトの役割の違い
サイト | 対象ユーザー | 主な目的 |
---|---|---|
Red Hat Developer (developers.redhat.com) | 開発者、学習者、PoC利用者 | RHELやOpenShift Localなどのダウンロード、無償のDeveloperサブスクリプション付与、学習リソースの提供 |
Red Hat Customer Portal (access.redhat.com) | 商用ユーザー、運用管理者 | 有償サブスクリプションに基づく製品ダウンロード、セキュリティアドバイザリ閲覧、サポートケース起票 |
2. サブスクリプションの仕組み
共通アカウント基盤
- 両サイトは同じ「Red Hat アカウント」で動いている
- 片方で作成したアカウントで、もう一方にもログイン可能
Developer サブスクリプション
- 個人向けに無償で提供されるサブスクリプション
- 最大16台までRHELを利用可能(学習・開発用途限定)
- 付与されるタイミング → Red Hat Developer に初めてログインした時
3. よくある質問と回答
Q1. Red Hat Customer Portal でアカウントを作っただけではどうなる?
- そのままでは無償サブスクリプションは付与されません
- そのアカウントで Red Hat Developer にログインすると、自動的に「Developer サブスクリプション」が追加されます
Q2. Red Hat Customer Portal のアカウントで Red Hat Developer にログインできる?
- はい、できます
- 両サイトは同じアカウント基盤なので、ユーザーID/パスワードは共通です
Q3. ISOをダウンロードして個人でインストールしたら dnf update はできる?
- サブスクリプション未登録ではできません
- 以下を実行してサブスクリプションを紐づける必要があります
詳しくは、こちらのサイトを参照ください。
subscription-manager register
subscription-manager attach --pool=XXX・・・XXX
※Developer サブスクリプションを取得していれば個人利用でも更新可能です
4.まとめ
- ISOダウンロード は Red Hat Customer Portal から誰でも可能
- dnf update などのリポジトリアクセス にはサブスクリプション登録が必須
- 無償で試したい場合は Red Hat Developer にログインし、Developer サブスクリプションを付与する必要がある
- すでに Customer Portal のアカウントを持っている場合は、そのまま Red Hat Developer にログインすればOK
👉 学習や検証なら Developer サブスクリプション、本番利用なら有償サブスクリプションを使い分けましょう。
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