「ifcfgスタイル」ファイルのパラメータとして使用する「PEERDNS」を「キーファイル」で使用するときの設定方法を解説します。
「ifcfgスタイル」での設定方法は「キーファイル」では異なります。
記述(表現)方法も異なるので比較して間違わないように設定しないと逆の意味になるので注意してください。
「キーファイル」とは
「/etc/NetworkManager/system-connections/【NWデバイス名】.nmconnection」
でNW設定するファイルを指します。
※RHEL9以降、NW設定は「キーファイル」で行うことがデフォルトになっています。「ifcfgスタイル」は廃止の傾向にあります。
「ifcfgスタイル」ファイルにおける「PEERDNS」パラメータを利用することでDNSサーバの設定がどうなるのか？こちらのリンクで解説しています。
結果、「キーファイル」で同じ設定をすれば、同じDNSサーバの設定となります。
「ifcfgスタイル」と「キーファイル」でDNS設定を比較
「ifcfgスタイル」ファイルでDNSサーバの設定に関連するパラメータが３つあります。
PEERDNS
BOOTPROTO
DNS1,DNS2(DNS3)
これらを「キーファイル」ではどのような設定になるのかを比較します。
DHCPサーバからDNSサーバの情報を取得して設定する方法
| 「ifcfgスタイル」 | 「キーファイル」 | nmcliコマンド | 解説 |
|---|---|---|---|
| PEERDNS=yes | ignore-auto-dns=false | nmcli connection modify 【NWデバイス名】 ipv4.ignore-auto-dns no | 省略して記述しないときのデフォルト設定になります。 ※「PEERDNS」と「ignore-auto-dns」は、表現方法が逆になっているの注意 「PEERDNS=yes」はDHCPからDNSサーバの設定情報を取得するという意味で「yes」 「ignore-auto-dns=false」は自動(DHCPサーバ)でDNSサーバの設定情報を取得することを無視(ignore)することを拒否するという意味で「false」 (自動(DHCPサーバ)でDNSサーバの設定情報を取得する) |
| BOOTPROTO=DHCP | method=auto | nmcli connection modify 【NWデバイス名】 ipv4.method auto | DHCPサーバを利用する |
■実際に「キーファイル」で設定した場合のサンプル
※2つの画像はどちも同じ設定です。
DNSサーバの情報を手動で設定する方法
| 「ifcfgスタイル」 | 「キーファイル」 | nmcliコマンド | 解説 |
|---|---|---|---|
| PEERDNS=no | ignore-auto-dns=true | nmcli connection modify 【NWデバイス名】 ipv4.ignore-auto-dns yes | この設定をする場合は明示的に記述する ※「PEERDNS」と「ignore-auto-dns」は、表現方法が逆になっているの注意 「PEERDNS=no」はDHCPからDNSサーバの設定情報を取得しないという意味で「no」 「ignore-auto-dns=true」は自動(DHCPサーバ)でDNSサーバの設定情報を取得することを無視(ignore)するという意味で「true」 (自動(DHCPサーバ)でDNSサーバの設定情報を取得しない) |
| BOOTPROTO=none | method=manual | nmcli c modify 【NWデバイス名】 ipv4.addresses a.a.a.a/24 ipv4.method manual | DHCPを利用しない ※IPアドレス(a.a.a.a)が設定されていないとエラーになります。 |
| DNS1=y.y.y.y DNS2=z.z.z.z | dns=y.y.y.y;z.z.z.z; | nmcli connection modify 【NWデバイス名】 ipv4.dns y.y.y.y,z.z.z.z | DNSの設定は３つまで可能 |
■実際に「キーファイル」で設定した場合のサンプル
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