Red Hat Network(RHN)のyumを利用するには、サーバ(RHEL)をRHNへ登録する必要があります。それは、RHNでサーバをサブスクリプション管理できるようにすることを意味しており、管理ができていないとyumが利用できません。
RedHatのライセンスを購入すると16桁(XXXX-XXXX-XXXX-XXXX)のサブスクリプションIDが付与されます。このIDを利用してサーバをRHNへ登録することでRHNのyumが利用できるようになります。
今回は、サーバがRHNのyumを利用できるようになるまでの作業手順を解説します。
※この方法はサーバがインターネット上のRHNへアクセスできることが条件になりますのでご注意ください。
RHNのyum利用までの4ステップ
1.Redhatアカウント登録(無料)
https://www.redhat.com/ja/global/japan
より「ログイン」をクリックしてRedhatアカウントを登録してください。
※すでにRedhatアカウントをお持ちの方はこの作業は不要です。
手順1:ログイン画面へ
手順2:登録画面へ
手順3:適宜、必須項目を入力して登録する
2.サブスクリプションID(16桁)をRedhatアカウントへ登録(アクティベイトする)
Redhatより16桁のサブスクリプションIDが付与されます。
その16桁のIDを「1.」で登録したアカウントに登録する作業となります。
https://access.redhat.com/subscriptions/activate/redhat
にアクセスして「16桁のID」を入力して登録します。
手順1:ログインIDと次へ押下後、パスワードを入力してログインする
手順2:サブスクリプションIDを入力して、適宜、ステップ5まで完了させる
3.RHELサーバ(社内サーバ)がRedhatアカウント接続(外部接続)できるようにプロキシを設定
ここからが「yum」を利用するサーバで作業を行います。
「rhsm.conf」と「yum.conf」にプロキシ設定を行います。
※対象サーバが「プロキシ設定なし」でインターネット接続できる方は、本手順は不要です。次のステップに進んでください。
(社内のプロキシ経由でのインターネットアクセスを想定した解説のため)
rhsm.confのプロキシ設定方法
vi /etc/rhsm/rhsm.conf
■基本設定(プロキシサーバとポートを指定)
proxy_hostname =【プロキシのIPアドレス(ホスト名)】
proxy_port =【プロキシに接続するためのポート番号】
■ユーザ認証が必要なProxyの場合設定(適宜設定)
proxy_user =【プロキシ接続するためのユーザID】
proxy_password =【プロキシ接続するためのパスワード】
サンプル(読替え利用可能)
proxy_hostname = proxy.isleofhoso.com
proxy_port = 8080
#ユーザ認証が必要なProxyの場合設定
#proxy_user = user1
#proxy_password = pass1
yum.confのプロキシ設定方法
vi /etc/yum.conf
■基本設定(プロキシサーバとポートをURL形式で設定)
proxy=http://【プロキシのIPアドレス(ホスト名)】:【ポート番号】/
■ユーザ認証が必要なProxyの場合設定(適宜設定)
proxy_username=【プロキシ接続するためのユーザID】
proxy_password=【プロキシ接続するためのパスワード】
サンプル(読替え利用可能)
proxy = https://proxy.isleofhoso.com:8080/
#ユーザ認証が必要なProxyの場合設定
#proxy_username = user1
#proxy_password = pass1
4.RHELサーバ(社内サーバ)をRHNへ登録(サブスクライブ済みにする)してyumを利用
「yum」を利用するサーバへrootアカウントで接続し、以下の手順に従ってコマンドを実行してRHNへサーバを登録してください。
事前確認:yumが利用できないことを確認
yum repolist
手順1:RHELサーバがRHNに未登録を確認(「状態:不明」となっていることを確認)
subscription-manager list
手順2:RedhatアカウントIDとパスワードを利用してRHNへRHELサーバを登録
subscription-manager register
手順3:利用可能なサブスクリプションの「プール ID」を確認
subscription-manager list --available
利用可能なサブスクリプションが複数ある場合は、「サブスクリプション名」と「提供」を確認して、「プールID」をコピーしてください。
※「提供」に項目が何も表示されていない場合があります。別の「サブスクリプション名」と関連のあるもので、その「プールID」を登録してもyumは利用できませんので、関連する「サブスクリプション名」の「プールID」を利用してください
手順4:「プールID」を利用してRHELサーバをRHNへ登録(サブスクライブ済みにする)
subscription-manager attach --pool=XXX・・・XXX
事後確認1:RHNへ登録確認(「状態:サブスクライブ済み」となっていることを確認)
subscription-manager list
事後確認2:yumが利用できることを確認
yum repolist
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