■LVMのVG名の変更方法
# vgrename 【変更前のVG名】 【変更後のVG名】
■LVMのLV名の変更方法
# lvrename 【/dev/VG名/変更前のLV名】 【/dev/VG名/変更後のLV名】
このVG/LV名を決める時(新規)および変更する時の名前にデバイス名(vg-sda・lv-sda、vg-sdb・lv-sdbなど)を組み合わせたものにはしない。
VG/LV名には、用途(VG-ap01・LV-ap01、VG-db01・LV-db01など)を用いた組み合わせや、単純な分類(vg01、lv01)を用いた名前に設定することをおススメします。
そして、VG/LV名を変更(rename)するときには、「/etc/fstab」の設定でVG/LV名を用いてマウント設定されている場合は、fstabの内容も必ず修正してください。
これらの事について詳しく解説いたします。
LVMのVG名とLV名の変更方法詳しい解説
現在のVG/LV名を確認して変更したいVG/LV名に変更する手順を説明します。
VG名の変更手順
vgdisplay
->設定されているすべてのVG名を確認
※「VG Name」がVG名
※VG名が不明だった場合はこのコマンドを実行
vgrename vg-sdb vg01
->vgdisplayコマンドで確認した「VG Name」を指定してVG名を変更
# vgrename 【変更前の「VG Name」】 【変更後の「VG Name」】
vgdisplay
->VG名が変更されたことを確認
■実際の実行結果
LV名の変更手順
lvdisplay
->設定されているすべてのLV名を確認
※「LV Path」がLV名
※LV名が不明だった場合はこのコマンドを実行
lvrename /dev/vg01/lv-sdb01 /dev/vg01/lv-ap01
lvrename /dev/vg01/lv-sdb02 /dev/vg01/lv-db01
->lvdisplayコマンドで確認した「LV Path」を指定してLV名を変更
# lvrename 【変更前の「LV Path」】 【変更後の「LV Path」】
lvdisplay
->LV名が変更されたことを確認
■実際の実行結果
VG名とLV名の名前の決め方について注意点
VG/LV名にデバイス名を付けない理由
VG/LV名にデバイス名(sdb、sdc)を使わないことをおススメします。
それは、仮想ディスクを削除するとデバイス名が変わるからです。
今回は、「/dev/sdb」のデバイスを削除した場合で理由を説明します。
【作業前】
「/dev/sdb」のデバイス削除前の
LVMの設定
デバイス | 容量 | VG名 | LV名 | マウント名 |
/dev/sdb | 1.5G | vg-sdb | lv-sdb01 ーーーー lv-sdb02 | /lv-data01 ーーーー /lv-data02 |
/dev/sdc | 500M | vg-sdc | lv-sdc | /lv-data03 |
->デバイス名とVG/LV名の名前が一致しています。
【作業後】
「/dev/sdb」のデバイス削除後の
LVMの設定
デバイス | 容量 | VG名 | LV名 | マウント名 |
/dev/sdb | 500M | vg-sdc | lv-sdc | /lv-data03 |
->デバイス名とVG/LV名の名前が一致していません。
このように、VG/LV名にデバイス名を付けるとデバイスを削除したときに、実際のデバイス名と紐づくVG/LV名が異なり、ややこしくなるので、VG/LV名にデバイス名をつけることは、おススメしません。
おススメのVG/LV名に付ける名前
■用途(ap、db、webなど)を組合せて付与する
VG名 | LV名 |
VGap | LVap01 LVap02 |
VGdb | LVdb01 LVdb02 |
■単純に分類するだけで付与する
パターン1
VG名 | LV名 |
vg01 | lv01 lv02 |
vg02 | lv01 lv02 |
パターン2
VG名 | LV名 |
vg01 | vg01lv01 vg01lv02 |
vg02 | vg02lv01 vg02lv02 |
VG名とLV名を変更するときは「/etc/fstab」に注意
VG/LV名を変更するときは、必ず「/etc/fstab」ファイル内でVG/LV名を使用していないか?確認するようにしてください。
「/etc/fstab」ファイルにVG/LV名を使用していた場合は、変更後のVG/LV名に修正してください。
VG/LV名を変更せずにサーバを再起動すると正常に立ち上げってきません。
起動できなくなってしまうと、OSのメディアをセットしてrescureでサーバを起動して対応することになり非常に手間がかかります。
そこで、「/etc/fstab」にLVMディスクをマウントするときは、「UUID」を設定しておくことをおススメします。
具体的にどういうことか?VG/LV名の変更を行い、「/etc/fstab」を確認しています。
1.【VG/LV名 変更前】「df」と「/etc/fstab」を確認
2.【VG/LV名 変更前】「blkid」と「lvdisplay」を確認
3.【VG名 変更】「vgrename」と「lvdisplay」を確認
4.【LV名 変更】「lvrename」と「lvdisplay」を確認
5.【VG/LV名 変更後】「blkid」と「lvdisplay」を確認
6.【VG/LV名 変更後】「/etc/fstab」を修正(VG/LVの表記からUUIDへ)
※UUIDで設定することでVG/LV名を変更しても修正不要となります。
※VG/LVの表記で設定しない。
■「/etc/fstab」にVG/LV名で表記する場合の注意点
- VG/LV名を変更する毎に「/etc/fstab」の修正が必要になります。
- VG/LV名の変更後に「/etc/fstab」の修正をしないでサーバ再起動をするとサーバが正常に起動しません。
7.【VG/LV名 変更後】「df」を確認
※ファイルシステムはサーバ再起動しないと更新されません。(そのまま利用しても問題ありません)
8.【VG/LV名 変更後】サーバ再起動後の「df」と「/etc/fstab」を確認
まとめ
- VG/LV名を変更したら「/etc/fstab」を確認する
- VG/LV名は、「vg01・lv01」などシンプルな名前にすることをおススメします
- LVM設定のディスクマウント設定を「/etc/fstab」にするときは、VG/LV名を変更することを考慮して「UUID」で設定する
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